モーツアルト交響曲38番マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団
今日のクラシックカフェはマッケラス(1925-2010)の新譜紹介ということになろうか。「プラハ」の録音は2007年8月だから、死ぬ3年前だ。やはり第一楽章が充実した演奏で、ピリオド奏法がかなり反映されている。
第一楽章。
21,23,25、27小節の低弦の4分音符が、ピリオド奏法のお約束通りに音符が目一杯延ばされていて、第一バイオリンの次の前打音の前まで十分聞こえるようになっている。
77-79小節の第二バイオリンで、ピリオド奏法で演奏させているのだが、これも特長的な響きを出している。
マッケラスの一番特長的な演奏になっている。
次に、94-95小節のスタッカートの付いている所を、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団はリタルランドするのだが、マッケラスは最後だけおおきな間を置いている。
これは必ずしもピリオド奏法のアプローチではなく、伝統的な奏法への妥協なのだろう。
マッケラスの最後のモーツアルト解釈の見せ場なのだが、伝統的解釈とピリオド奏法との間で揺れていたわけだ。
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