ベートーベン交響曲1番大野和士指揮東京都交響楽団
今夜のEテレクラシック音楽館は、昨年のコロナ自粛による各地のオーケストラの再開演奏会の特集であった。断片の紹介だが、なお見るべき演奏があった。
これは立派な演奏と、注目されたのが大野和士指揮東京都交響楽団の演奏だった。
第四楽章。
序奏の変則的な演奏に妙があるわけだが、大野は最後にたっぷりテンポを落とした。
ワインガルトナーがポコ・リテヌートと指示しているところを、だいぶ大目にテンポを落としたのが注目された。
126,128小節の第二バイオリンのアクセントの強調も良かった。
きびきびした伴奏が際立っていた。
さて最大の醍醐味は236小節の解釈にあった。
大変大きなリタルダンドを掛けて、テンポを落とした演奏をしたのである。
これは自粛の解除を記念した演奏会とかいう割り引いたイベント云々ではなくて、堂どうたる芸術の円熟を見るものだった。
わずかな演奏であったが、聞きごたえがあった。
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