パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

2020年9月のブログ記事

  • フルトベングラーを模写したフィナーレのコーダの度迫力下野竜也指揮N響シューマン4番

    フルトベングラーを模写したフィナーレのコーダの度迫力は十分評価できる。相当N響の拒否反応があったと思う。下野竜也も十分な巨匠クラスに成長した結果、今そういう我儘が通用出来るようになったわけである。今後もフルトベングラーを模写して欲しいものだ。 今夜のNHK交響楽団の定期公演ライブは、下野竜也指揮N... 続きをみる

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  • 大暴れしたフルネ指揮N響のブラームス2番

    前半は無地のまま、後半は一転して大暴れしたフルネのブラームス交響曲2番の演奏であった。ということは勉強不足で、後半に命を懸けた。自分の色で日本のオーケストラを染め上げることに成功した。ヨーロッパではこういうことが許されなかったわけでもある。日本に命を懸ける契機となった画期的な演奏であった。 今夜の... 続きをみる

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  • メヌエットで装飾音で演奏させた山田和樹指揮N響モーツアルト29番

    第一楽章はオーソドックスな古い解釈だったのに、第三楽章メヌエットでは今一番先鋭的な楽譜にはない装飾音で演奏させたものだった。 今夜のNHK交響楽団定期演奏会は、山田和樹指揮NHK交響楽団で、モーツアルト作曲交響曲29番の演奏であった。(2020・9・12) 第一楽章。 テンポも遅いし、旧来の伝統的... 続きをみる

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  • 最高の名演だった古い録音のバーンスタインベト8番

    なぜベートーベン年に古い録音が登場するのかな。半信半疑だった。ベートーベンの8番の決定盤ではないか。 今朝のクラシックカフェの再放送で、バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルのベートーベン交響曲8番の演奏があった。(1963年録音) 東京オリンピック(1964)の前年ですよ。古過ぎるな。新録音と創... 続きをみる

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  • アルペジオ三題噺

    この三日間アルペジオを考えさせる名演をたて続けに聞いた。最初は、ベザイデンホウトとホグウッド指揮、二番目はアックスとハイティンク指揮、三番目はレーゼルとブラニー指揮のものだ。アルペジオ革命の提唱者、オーソドックスの世界での承認、実験的演奏を芸術的演奏にまで高めた演奏の三態であった。 土曜日N響レジ... 続きをみる

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  • ハイティンクの引退公演ウィーン・フィルでブルックナー7番

    ステッキを使って舞台に登場したハイティンクには驚かされた。小泉信三か田中美知太郎が現れたような面(つら)がまえは男の風格と申すわけだろう。左翼退治に辛辣な舌鋒を発揮した毒はハイティンクにはないが、風雪に耐えた男が持つ面構えである。 今夜のクラシック音楽館は昨年のザルツブルグ音楽祭でハイティンクの引... 続きをみる

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  • チャールズ・ローゼン以来の碩学の演奏ホグウッドのベートーベンピアノ協奏曲4番

    ベートーベンのピアノ協奏曲4番のピアノ独奏の冒頭で、アルペジオが鳴って第一番に連想したのがバックハウスだ。尋常でない演奏はここから始まった。チャールズ・ローゼンを彷彿とさせる語り口は単なるピアノフォルテ奏者の術でもない。ペザイデンホウトの異彩はそんなところから輝いた。 今夜のN響レジェンドはホグウ... 続きをみる