最高の名演だった古い録音のバーンスタインベト8番
なぜベートーベン年に古い録音が登場するのかな。半信半疑だった。ベートーベンの8番の決定盤ではないか。
今朝のクラシックカフェの再放送で、バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルのベートーベン交響曲8番の演奏があった。(1963年録音)
東京オリンピック(1964)の前年ですよ。古過ぎるな。新録音と創意工夫に充ち溢れたベートーベンイヤーです。怠慢と思われましたが、これが驚愕の名演でした。
第一楽章。
一番充実した演奏でした。
41-52小節の演奏は傑出した演奏でした。
41小節の第一バイオリンで、1拍目でpに、2拍目でmpにして、43小節目のリタルランド指定を後半ポコ・リタルランドで控えめにテンポを落とした。51小節のリタルランド指定で、やはり控えめなポコ・リタルランドでテンポを落としている。
バーンスタイン45歳の才覚である。
何故今までこういうバーンスタインの才能を発掘してやれなかったのかな。不甲斐ない。
控え目ながら晩年のバーンスタインは既に目覚めていました。
350小節のテインパニで、後半でトレモロの所をクレッシェンドしています。
人は誰でもこのテインパニの音を聴いたら、バーンスタイン最高と叫ばずにはいられないだろう。
第三楽章。
トリオに入る所。ここの演奏は天才バーンスタインですよ。
楽譜からこんな音出ますか、といいたいような音がします。
楽団員に1,2,3,4と区切って演奏させているのだから、いたしかたない。逸脱だろうが名演です。
ここの演奏を聴くだけでCDを買う価値がある。ブレスしてトリオにはいるのだが、以下チエロの強調が良い。ドイツのオケだと強烈なのだが、そこは下品にならない枠に嵌まっているのがアメリカのオケの限界である。
77小節のトリオの結びでリタルダンドでテンポを落としている。これはワインガルトナーの影響と判断しました。
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