パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

マーラー交響曲5番尾高忠明指揮大阪フィルハーモニー

大曲だがほとんど全域に聞きごたえのある演奏であった。


今夜のブラボーオーケストラは、尾高忠明指揮大阪フィルでマーラー交響曲5番の演奏であった。(2020・11・13)


第一楽章。
39-40小節第一バイオリンの3つのアクセントをテヌートで重た目に演奏した。

ノイマンと尾高がテヌート気味で強調していた。


87小節、ノイマンはfデイミヌエンドをfsに演奏していた。87小節に入る前で、尾高ノイマンがかなり大きなブレス(間)を取っていたのも特徴的であった。


第二楽章。
499小節のテインパニ後半で、尾高はリタルランドを掛けていたのも特徴的だ。


第三楽章。
713-714小節のオーボエで楽譜指定のrit.をかなりデフォルメして演奏させていたのも良い。

これは740小節でも再現された。


第四楽章。
ある面では一番の聴き物だが、ここにも見るべき解釈があった。71小節の第一バイオリンだ。

マイケル・テイルソン=トーマスと尾高が大きなリタルランドを掛けていた。


マイケル・テイルソン=トーマスといえば若い頃は凡庸な指揮者と見られていたが、今や堂々たるマーラー指揮者に変貌していて、深い解釈に満ちている。その変貌ぶりに驚くばかりである。というわけで尾高の5番もたっぷり堪能出来たのが幸いである。