パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

2019年12月のブログ記事

  • あなどれないシモーネ・ヤングの第九演奏

    今夜は、シモーネ・ヤング指揮N響で第九の放送がNHKEテレであった。FMでは放送されなかったような気がするのだが。(2019・12・21) この人は楽譜を忠実に再現しているように見えて、意外に楽譜をいじっている。そこがいい。 第一楽章の213-215小節の木管で、楽譜はリテヌート指定があるが、21... 続きをみる

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  • フルベンとクナの演奏を再現した空前絶後のスウイトナーの「ロマンティック」の演奏

    今夜のN響ザ・レジェンドは、スウイトナー指揮N響でブルックナー交響曲第四番「ロマンティック」の放送であった。何が驚いたかといえば、1971年現在、スウイトナーがフルベンとクナの演奏を再現して見せたということだ。二人の演奏を是としているわけだが、たぶんその後急速に二人のように演奏する者が皆無になり、... 続きをみる

  • 遅いテンポから加速する(アッチェレラント)朝比奈隆のベートーベン第四番

    先日のN響ザ・レジェンドの残り放送、朝比奈隆指揮N響ベートーベン交響曲第四番の演奏である。 手持ちに、新日フィルの全集から、第四番の演奏がある。(1989年)朝比奈隆80歳の記念で、いわば朝比奈芸術の集大成の意味があるが、1995年の演奏を聴くと、単なる経過点の意味しかないことになってしまった。ス... 続きをみる

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  • むしろワインガルトナーを祖述した朝比奈隆指揮N響のベートーベン交響曲第七番

    今夜のNHKFMのN響ザ・レジェンドは朝比奈隆指揮NHK交響楽団の演奏で、ベートーベン交響曲第四番、第七番の放送であった。(1995・12・13) 朝比奈隆はこの演奏会のインタビューで、ベートーベンが書いた最大の物は第七番でfffを出現させたことであったと述べたという。 そういうこともあってか、従... 続きをみる

  • バックハウスの放埓なカデンツとベートーベンのピアノ協奏曲第四番

    今回の(12・4)の「バックハウス変奏曲」では珍しくベートーベンのピアノ協奏曲第四番が全曲放送された。それで、何故全曲なのかと考えた。どうもそれは放埓なカデンツにあったらしい。もちろんバックハウスの自作のカデンツなのだが・・・。 さて、この四番は、ベートーベンのパトロンのロプコウィッ公に献呈され、... 続きをみる

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  • 土壇場で超絶技巧を示したバックハウスの「子犬のワルツ」

    今週のNHKFMは「バックハウス変奏曲」を放送している。バックハウスのショパンが意外に魅力的なのに驚いた。 ショパンの「子犬のワルツ」の演奏だが、バックハウスは超速球で駆け抜けて、濃くに欠けるきらいがないではない。 パハマンのブレスをバックハウスは踏襲しているが、むしろ平坦な表現で終始し、速度の方... 続きをみる

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