パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

2020年7月のブログ記事

  • ヤンソンスの告別演奏会ブラームス4番

    こんな所で芸術論をぶつけるのは野暮というものだろう。おそらくヤンソンスの生きた便(よすが)を見るだけでミュンヘン市民は満足だったに違いない。それでも渾身の力をふりしぼって76歳の藝術を燃焼したことに敬意を表したい。 今夜はヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団でブラームスの交響曲4番の演奏であった。... 続きをみる

  • 即興演奏をしたイゴール・レビット、フィッシャー指揮バイエルン放送響のモーツアルト22番

    ピアニストと指揮者が丁々発止でボールの投げ合いをする協奏曲は久しぶりである。それだけでこの人の能力があるのだが、それにしてはチャイコの4番は凡演であった。というわけでモーツアルトの22番を取り上げたい。 今夜はイゴール・レビット(1987-)のピアノで、フィッシャー指揮バイエルン放送交響楽団の演奏... 続きをみる

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  • これまたユニークな和製ポゴレリチ金子三勇士のショパン幻想即興曲Op66

    昨夜のFMの最後にCDが紹介され、ショパンの幻想即興曲Op66が放送された。 この人はリストが得意なのだが、ショパンもまたよかった。 幻想即興曲Op66を聞くと、おやっと思った。 3小節目、最初の3連音符をppで始めて、次第にクレッシェンドしてゆき、4小節後半でテンポを速めたアッチェレランドで演奏... 続きをみる

  • 和製ポゴレリチ金子三勇士のショパンに満喫

    こんなユニークなピアニストが日本にいるが驚きである。メインはリストだったが、数曲ショパンが演奏され、それが注目された。 今夜のベストオブクラシックは、ピアニスト金子三勇士の公開演奏会の放送であった。(2019・6・16) ショパンでも夜想曲変ホ長調Op9-2の演奏が注目された。 冒頭の8分音符の和... 続きをみる

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  • 新しいベートーベン像の創造ネルソンス指揮ウィーン・フィルの1番

    新しいベートーベン像の創造がネルソンスの演奏で提示された。古楽器奏法で伝統的解釈はずたずたに切り裂かれたが、ネルソンスによって再生されたといえよう。古楽器奏法の微塵もない演奏で有りながら、古臭い演奏は新しい酒袋に入れられて、異臭を放つどころかすがすがしい響きとなって聞こえる。 今朝の「音楽の泉」は... 続きをみる

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  • 生誕93歳記念セルジュ・ボドのサンサーンス3番

    この次の日曜日(7月26日)はボドの誕生日で、今年93歳になり健在のようである。これは全くの偶然で、この放送は5月30日の再放送とのこと、なにも生誕93歳記念日に当てたということでもないらしい。だが、この偶然を祝いたい。 今夜はセルジュ・ボド(1927・7・26-)指揮NHK交響楽団でサンサーンス... 続きをみる

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  • 世代交代の雄ネルソンス指揮ゲバントハウス管のモーツアルト40番

    世代交代の雄ネルソンスの特長を言えば反古楽器奏法の指揮者で、ゲバントハウス管弦楽団を反古楽器奏法の牙城にする気らしい。モーツアルトといい、チャイコフスキーといいロマン主義を復活する演奏であった。 それからローカルカラーともいうべき、ライプツィッヒ市民は奇声をあげるでもなく、感激を黙々と拍手するばか... 続きをみる

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  • 比類ない名演スウィトナー指揮NHK交響楽団のベト4番

    今改めて聞くと大指揮者だったなと再認識したスウィトナーの演奏だった。ベートーベンの交響曲4番は比類ない名演だった。 今夜はスウィトナー指揮NHK交響楽団でベートーベンの交響曲4番の演奏であった。(1974・12・6) 第一楽章。 この楽章がずば抜けた名演であった。 35小節の弦のcresc.記号の... 続きをみる