パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

これまたユニークな和製ポゴレリチ金子三勇士のショパン幻想即興曲Op66

昨夜のFMの最後にCDが紹介され、ショパンの幻想即興曲Op66が放送された。


この人はリストが得意なのだが、ショパンもまたよかった。


幻想即興曲Op66を聞くと、おやっと思った。


3小節目、最初の3連音符をppで始めて、次第にクレッシェンドしてゆき、4小節後半でテンポを速めたアッチェレランドで演奏した。


諸大家はあっさりと弾くだけだ。良く似たのがダニエル・トリフォノフであった。この異彩はまさしくppで始めている。


それはいいとして、3小節目は楽譜の異版ではfになっていて、また金子自身のオペラシティの演奏会(2016・9・18)ではfにしているので、変幻自在の人らしい。


a・tempoの前で 、 riten,指定を受けて2つの16分音符にポコ・リテヌト(少しテンポを落とす)を実行しているのは金子一人であった。




ここの金子のダイナミクスの変更も独自で、特色があった。


曲の終結の最後のアルペジオも、CDと演奏会では変えた演奏をしていた。


トリフォノフと金子三勇士は買いということか。