ブラームス交響曲1番飯守泰次郎指揮仙台フィルハーモニー
今や世界で飯守ほど「ブラ1」を旨く指揮できる人はいないだろう。世界に通用するというよりも頂点に君臨した。フィーナーレのコーダに入るや、飯守が発狂したのではないかと疑いたいほどの大胆な解釈をした。これは古今に残る名演だ。CDに残したい。直近では関西フィルや、シテイー・フィルと2つのオーケストラでブラームス全集を録音しているが、さてそれと仙台フィルとどう違うか、読者に委ねたい。
今夜のベストオブクラシックは、飯守泰次郎指揮仙台フィルでブラームス交響曲1番の演奏があった。(2020・2・14)
今夜は素晴らしい演奏だったフィナーレのみ取り上げて、他は後日にしたい。
第四楽章。
267小節のホルンのコラール演奏で、2つの反復を加筆する所で、飯守は加筆した。さらに最初のコラールにラレンタンドを掛けてテンポを落とした。
凄いのは335小節にテインパニを加筆したことだ。
334ー335小節のテインパニ加筆はミユンシュである。多分小沢も同様に2小節打たせたのではないか。
飯守は335小節のみ加筆である。
375-388小節のテインパニに独特の解釈を与えたのは飯守のである。
374-380小節のクレッシェンドsfの組み合わせの解釈にも驚かされたが、もっと驚くのは382-388小節であった。
楽譜には、テインパニは一貫して連打の指定である。
そこを飯守は金管声部に合わせて独自の解釈を下した。緑色鉛筆だ。一打にした。まさか飯守が発狂したとも思える大胆さであった。他に類例がない解釈で、世界中広しといえども、そういうことをする人は一人もいなかった。
ここが「ブラ1」の最大の見せ場であった。頂点の立ったといのは過言ではない。
さて最後の和音であったが四倍ほど伸ばして終えたのも大胆。大胆尽くしであった。
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