パスカルの葦笛のブログ

クラシック音楽のテレビやFMの放送からその演奏を視覚(楽譜)で再現します。後から読むだけでどんな演奏だったか理解出来ます。

驚異のアンサンブル、ガードナー指揮ベルゲンフィルのブラームス2番

驚異のアンサンブルというと機能主義でクリーブランド管のような優秀なオーケストラを思うが、田舎のオーケストラがアンサンブルに命懸けで演奏するというのがいい。そういう演奏でした。


今夜はガードナー指揮ベルゲン・フィルの演奏でブラームスの交響曲2番の放送だった。(2019・11・17)


第一楽章。
速いインテンポでダイナミクスの変更もなく一気呵成に演奏された。アンサンブルの妙を聞いてくれという演奏であった。これがベルゲン・フィルの趣味なのか、指揮者ガードナーの趣味なのかは不明だ。設立が250年というのも驚異的である。それで思い出すのがメンゲルベルクの演奏で、ブラームスが現代音楽で楽譜が印刷されたばかりで、手垢が付いてないわけで、楽譜通りに演奏するしかない。彼をしてもそういう演奏をしたわけだ。


このままアンサンブルで押し通すのかと思いきや、です。
第三楽章。
126小節のオーボエで、ガードナーはテンポを落としました。


楽譜にはrit,の記号が印刷されている。3拍目の4分音符は重たく演奏されました。


ガードナーはそういうことが出来る指揮者であったのだ。


192-193小節のフルートではラレンタンド(音を切らずに斬次テンポを落とす)という演奏をしていました。



第四楽章。
374小節のテインパニで、ガードナーはどういうわけかpで演奏させた。


376小節からpと印刷されているわけだから、何も今pにすることわないわけだが、まあガードナーにすればここでpにしたかったのであろう。そういうこだわりがあった。